◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑯◆「オペレーションズリサーチ」

◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑯◆「オペレーションズリサーチ」

「オペレーションズリサーチ」

今回のキーワードは「オペレーションズリサーチ」です。

世の中がAIをはじめとして、IoT、ビッグデータといった大量の情報から
統計学などの技術を駆使し、鍵となる法則を導いて事業に活かす、
という考えに向かい技術開発や活用体制の構築にまい進しています。

例えば、日本全国のコンビニの品目別の売上があるとしましょう。
おにぎりは何と一緒に購買されているか、幾つかの仮説を元に検証してみると、
なぜか雑誌の「ジャンプ」と一緒に購買されいてることがわかりました。
したがって、ジャンプとおにぎりは常にどちらかの在庫が切れる、
ということを避けることで売上機会損失を減らすことができると考えられます。
(※フィクションです)

ビックデータと呼ばれる大量の情報から、仮説検証を行って法則を導く
というアプローチです。

しかし、多くの企業はこれ以前にオペレーションズリサーチの考え方で
企業価値を底上げすることができると感じるシーンが多々あります。

Wikipediaによれば、以下のように定義されています。

「オペレーションズリサーチとは数学的・統計的モデル、アルゴリズムの
利用などによって、さまざまな計画に際して最も効率的になるよう決定
する科学的技法」

この考え方は古くは第二次世界大戦に遡ります。
戦車や飛行機の戦力を数値に置き換え、行き先をシミュレーションする
ことで戦略に活かしてきたという歴史があります。
これをビジネスの現場に応用したのがオペレーションズリサーチです。
いわば経営学の古典とも言えるでしょう。

様々な情報を数値で扱い、数値モデルを作って最適解を求めることで課題を
解決するシーンに利用されます。

現代では以下のようなシーンに使われる考え方です。

・鉄道における駅の停車時間の最適解を求めるとき
・製造業における工場の生産能力と原材料の投下量を最適化させる場合
・安全在庫の算出
・地方に点在する工場から営業所への輸送コストを考慮した最適輸送経路等

ビッグデータ解析との違いは、「課題」を設定し、それに対して数値モデルで
アプローチする点にあります。ここで大切なのは、作った数値モデルは常に
更新して現状に合わせていく、という考え方です。
AIが解決してくれる!という一元的な考えとは異なるアプローチである
ことが特徴と言えます。

これまで比較的新しい経営に関するキーワードを紹介してきましたが、
今回はあえて古典をご紹介してみました。企業課題は様々です。
その解決方法も様々ですが、その一つにオペレーションズリサーチがある、
ということを頭の片隅においておいてください。

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執筆者紹介
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山本広高
(BFCA経営財務支援協会 取締役)

群馬大学工学部大学院卒業後渡米し、フロリダ国際大学にてMBA取得。
外資系コンサルティング会社にてERP導入などITコンサルティングに従事。
退職後、経営財務支援協会取締役、株式会社THINCESS代表取締役に就任。
大企業から中小零細企業まで規模、業種を問わず、事業計画策定や、
サービス開発のプロジェクトに携わっている。
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