◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑮◆「カスタマージャーニーマップ」

◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑮◆

「カスタマージャーニーマップ」

今回のキーワードは「カスタマージャーニーマップ」です。

あなたが車を購入したい時、どの様なステップを踏みますか?
雑誌を調べ、ネットで口コミを読んで、ディーラーに行き、販売員に
相談することでしょう。
その際に、同種類の競合の情報も入手するかもしれません。

予算と比較して高いなと感じたり、口コミサイトの情報に一喜一憂したり
するかもしれません。
販売店では、販売員の話が丁寧だと感じるかもしれません。

こうした顧客の行動を時系列でステップごとに定義し、整理するツールが
カスタマージャーニーマップです。
個人(ペルソナ)の動きを可視化し、購入に至るまでのプロセスを
定義したものと言えます。

個人が必要としている情報を必要な時に適切な方法で提供するための
いわば設計図のようなものです。
この設計図を基に、商品開発したものを世に送り出すことでユーザー
満足度を向上させて販売につなげます。

特にWebマーケティングにおいてカスタマージャーニーマップは使われています。
顧客の動向がより複雑化し、消費行動が昔と違って画一的でないため、
こうした個人に焦点を当てて行動分析することが注目されています。

ここではカスタマージャーニーマップを描くことで得られるメリット
について言及します。

カスタマージャーニーマップを描く、という行為はサービス開発において、
できるだけ初期の段階で行います。
より具体的なユーザー像を描き、購入プロセスをイメージすることで
「売るために」何をしなければいけないかを明らかにすることができます。

しかし、カスタマージャーニーマップを描くことのメリットはそれだけでは
ありません。商品開発の段階において、開発メンバーが一緒に
カスタマージャーニーマップを描くことで、そこに共通認識が生まれます。
そこには対話があり、一つのものをみんなでつくる、というアウトプットが
生れます。

実はカスタマージャーニーマップを描くことのメリットはみんなで
作業することで意識が統一されることにあります。
筆者はそうした対話の時間を持てることに価値を感じています。

海外産のこうしたマネジメントツールは、機能価値も髙いのですが、
対話をベースにしたツールが多いのも特徴です。
それは海外の方々は実は議論は得意だけれども、日本人のように
対話することが得意でないため、こうしたツールをうまく活用している
ようです。

新カスタマージャーニーマップは、商品を開発する場面で有効であること
をご紹介しましたが、既存商品でも活用できます。
気負わず簡単なものからでよいのでこれを機にカスタマージャーニーマップ
にトライしてみてください。きっと新しい発見があるに違いありません。

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執筆者紹介
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山本広高
(BFCA経営財務支援協会 取締役)

群馬大学工学部大学院卒業後渡米し、フロリダ国際大学にてMBA取得。
外資系コンサルティング会社にてERP導入などITコンサルティングに従事。
退職後、経営財務支援協会取締役、株式会社THINCESS代表取締役に就任。
大企業から中小零細企業まで規模、業種を問わず、事業計画策定や、
サービス開発のプロジェクトに携わっている。
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