◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑥◆「ダブルバインド」

◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語⑥◆

「ダブルバインド」

今回のキーワードは「ダブルバインド」です。

CMで、「赤いきつねと緑のたぬき」というフレーズを覚えていますか?
食事に行くときに、「中華かイタリアン、どっちがいい?」と言ったりしませんか?
会議の予定を決める時に「X日Y時とA日B時どちらがご都合よろしいでしょうか。」
と聞いたりしませんか?

これは2者択一を問うコミュニケーション技術の一つでダブルバインドと呼ばれています。
元々は、ミルトンエリクソンという催眠療法家として知られる精神科医、心理学者が
使っていた催眠療法の技術を弟子が体系化させて名前を付けたものだと言われています。

最近、DAIGOという方がテレビでも心理誘導を行って相手をはっとさせるシーンを
よく見るようになりましたが、彼も含めて考え方のルーツはミルトンエリクソンだと
言っても過言ではありません。

催眠とか心理誘導というと怖いイメージがありますが、コミュニケーションツールの
一つ、テクニックの一つとして捉えると、CMを含めて広告業界では当たり前のように
使われているものです。

ビジネスにおいてダブルバインドは営業の場面で力を発揮すると言われています。
迷っている顧客に対して、AとBがありますがどちらがいいですか?
と問われると、一瞬Cという回答を考える余地がなくなるのです。

しかし、著者の経験から確かにダブルバインドは時に効力を発揮するのですが、
その会話までにある程度の信頼関係というか、少なくとも話を聞いてもらえる状況を
構築していなければ話にもなりません。

そこで著者が使うのは松竹梅の3つから選んでもらうというやり方です。
6割から7割の人が3つモノが並んでいたら真ん中を選びがちだと言われています。
飲食店において、3つ価格の違うメニューがあれば、真ん中を選びがちではありませんか?
2つの提案内容があっても、わざと第三の選択肢を与え、その上で、自分はAがお勧めだと
伝えるのです。もちろん、それぞれのメリットデメリットも説明します。

そうすることで、相手に確かにAがいいかもしれない、という考えを抱かせることができます。
何度かお会いしている方にはあまり考えないのですが、初めて提案に行く場合などは
相手の出方が分からない以上、こうした心理テクニックを幾つかちりばめることで
反応を見て対応を変えるようにしています。

なんとなく使っていたな、と思われた方はこれが理論立てて存在している
テクニックだということを認識することで、今後使うようにしてみてください。
きっと効果を実感できると思います。
営業がうまい!と言われる人は天才的に使っているかもしれませんね。

~~~~~~
執筆者紹介
~~~~~~
山本広高
(BFCA経営財務支援協会 取締役)

群馬大学工学部大学院卒業後渡米し、フロリダ国際大学にてMBA取得。
外資系コンサルティング会社にてERP導入などITコンサルティングに従事。
退職後、経営財務支援協会取締役、株式会社THINCESS代表取締役に就任。
大企業から中小零細企業まで規模、業種を問わず、事業計画策定や、
サービス開発のプロジェクトに携わっている。
~~~~~~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL

CAPTCHA