◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語◆②「キャズム」 

◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語

「キャズム」 

今回のキーワードは「キャズム」です。

キャズムは直訳では(深い溝)という意味ですが、、
マーケティング・コンサルタントのジェフリー・A・ムーア(Geoffrey A. Moore)
の著書『Crossing the chasm』(1991年)に登場するキーワードで、
マーケティングの新語としてIT業界において注目を集めました。

IT業界とは言うものの、実際にはあらゆる商品、サービスに活用できるもので
あるため、知っておいて損はない単語です。

ジェフリー・ムーアによれば、商品やサービスの利用者の行動様式を分析すると、
5つの利用者区分があり、この間にクラック(断絶)があると表現しています。

「サービス利用者の区分(番号は市場への浸透具合を示す)」
1.イノベーター
2.アーリーアダプター

★ここに最大のキャズム!

3.アーリーマジョリティー
4.レイトマジョリティー
5.ラガード

最初のユーザーはイノベーターと呼ばれる、とにかく新しいモノが好きな層です。

次のアーリーアダプターは、そのサービスによって課題解決したり、
競合に差別化できると信じている顧客です。

次のアーリーマジョリティーは、“業務効率改善の手段”として
サービスを利用します。

詳細は著者の訳本を読んで頂きたいのですが、簡単に言うと、あらゆる商品、
サービスの普及にはある時点までは広がり、展開し、顧客も増えます。
しかし、ある時点において、”市場は見えているにも係わらず、
突破できない壁”が存在するのです。それをキャズムと呼んでいます。

アーリーアダプターとアーリーマジョリティーの間がちょうど最大の
キャズムだと考えられます。

キャズムが生まれる理由は“ユーザーの要求が異なる”からに他なりません。
浸透しはじめたサービスが売れ辛くなる場合に、そもそも販売戦略を変える
必要があるのです。ユーザーのニーズが異なってきているため、それに合わせて
サービスを改良する、訴求する方法を変える、といった具体的な戦略を
立てることが必要なのです。

読者の皆様も経験があるかもしれません。
あれ?商品力はあるはずなのに、伸び悩んでいる、といったシーンは
まさしくキャズムです。
キャズムを見たら、戦略を変える指導をしてあげてください。

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執筆者紹介
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山本広高
(BFCA経営財務支援協会 取締役)

群馬大学工学部大学院卒業後渡米し、フロリダ国際大学にてMBA取得。
外資系コンサルティング会社にてERP導入などITコンサルティングに従事。
退職後、経営財務支援協会取締役、株式会社THINCESS代表取締役に就任。
大企業から中小零細企業まで規模、業種を問わず、事業計画策定や、
サービス開発のプロジェクトに携わっている。
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