◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語③◆「エレベーターピッチ」 

◆コンサルタントが知っておくべきビジネス用語③◆

「エレベーターピッチ」

今回のキーワードは「エレベーターピッチ」です。

「エレベーターピッチ」とは、エレベーターに乗っている15秒から30秒の
時間内に商品や企画のプレゼンテーションを行い、ビジネスチャンスを
つかむテクニックのこと。エレベータピッチは、プレゼンテーションだけでなく、
上司への報告などの一般的なコミュニケーションでも使えるものです。

日本人は特性として、説明が長く難しくなりがちのようです。
一方、欧米人は如何に簡略的に分かりやすく物事を伝える技に長けています。
電化製品のマニュアルなどがいい例でしょう。
Apple社やIKEA社の製品に付いてくるマニュアル(取説)は、日本人には
不親切と思えるくらい絵や写真しか掲載されていません。
徹底したその思想(合理主義)に個人的には感銘を受けます。

ここでエレベーターピッチの使い方の具体的例をあげます。
ある商品の説明を例にします。
このシーンにおいて会話に盛り込むべき内容は、以下の6つです。

①顧客の何の課題を解決するか
②誰向けの商品か
③どんな分野の商品か
④他の商品と比べて何に秀でているか
⑤いつから販売されているか
⑥どんな変化が生まれるのか

この6項目がエレベーターピッチにおいて必須とされているわけではありません。
筆者が重要だと感じた事項をあげてみました。
では実際に「iPhone」を紹介してみましょう。

iPhoneは、日本で最も人気のあるスマートフォンの1つです。
他のAndoroid機器よりも洗練されたデザインと優れた操作性を持つと言われます。
2007年に初代が発売されてから9年がたちます。アップル社は常に新機種を投入し、
現在はiPhone6plusと呼ばれるモデルが最新です。

iPhoneの強みはAppStoreと呼ばれる膨大なアプリ市場にあります。
iPhone本体から、もしくはパソコン上のiTunes経由で、iPhoneに様々な機能を
追加することができます。
競合であるAndroidのスマホも同様の機能がありますが、違いは認証セキュリティ
対策されたアプリだけがダウンロードできる点です。

iPhoneの登場により、多くの人の生活を変えたと言われます。
何時でも写真やビデオが撮れる。容易なインターネット・コミュニケーション。
体重や運動量などのヘルスケア管理。
iPhoneはまさしく故スティーブジョブズ氏が生み出した最高傑作と言えます。

一般に商品を説明する時、様々な利点ことを伝えたくなります。しかしiPhoneは、
利点説明が控えめ控えめなのです。
購入者に何故その商品が必要なのか、購入者の課題をどう解決するのか、
そして、それを購入した人がどう変わるのか、こういったことに焦点を当てて
説明しています。活用のシーンを訴求することで顧客満足を得ています。

これは社内のコミュニケーションでも同じことが言えます。
伝えたいことの「要点を整理して報告する」当たり前のことができないと、
「だから何が言いたいの!?」となってしまいます。
と、思わず声が荒くなるシーンはありませんか?

前述の6つの視点を大事にしたいものです。
もちろん、従来から言われている「5W1H」も考慮してです。

コンサルタントとして顧客への説明にもきっと役立てると思います。

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執筆者紹介
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山本広高
(BFCA経営財務支援協会 取締役)

群馬大学工学部大学院卒業後渡米し、フロリダ国際大学にてMBA取得。
外資系コンサルティング会社にてERP導入などITコンサルティングに従事。
退職後、経営財務支援協会取締役、株式会社THINCESS代表取締役に就任。
大企業から中小零細企業まで規模、業種を問わず、事業計画策定や、
サービス開発のプロジェクトに携わっている。
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